食パンがへこむ(腰折れ・ケービング)の原因と対処法

original photographic evidence 実際に私が焼いた腰折れ・ケーブングした食パン

この記事は、食パンを焼いたときに食パンの側面や上面がへこんでしまう(腰折れ・ケービング)原因と対処法についてパン作り初心者の方に向けてわかりやすく解説するものです。

YUKAさん
YUKAさん

たまに食パンがへこんでしまうんです

パン教室でもよくある相談の一つですので、多くの方がへこんだ食パンを焼いてお悩みなのだと思います。

パン作り歴27年・パン教室を主宰して17年の講師の私が、食パンがへこむ原因と対処法についてわかりやすくお伝えします。

目次

腰折れ・ケービングとは

食パンが焼き上がった後に側面や上面がへこんでしまうことをパンの腰折れと呼んでいます。

パンの側面がKの字ように窪むことからケービングともいいます

まりな先生
まりな先生
original photographic evidence
実際に私が焼いた食パンが腰折れ(ケービング)してしまった画像。矢印で「ケービング」の箇所を指摘している。

食パンがへこむ(腰折れ・ケービング)の原因

original photographic evidence
実際に私が焼いた食パンで、腰折れ(ケービング)していない適正な食パン。
適正な温度や時間のオーブンで焼けばこのように腰折れ(ケービング)させずに綺麗な形の食パンが焼けるというお手本。

食パンがへこむのは「パンの形を支える骨格が弱い」せいなのですが、この骨格が弱くなってしまうにはいくつかの原因があります。

食パンの腰折れ(ケービング)の原因は主に次の4つが考えられます。

食パンの腰折れ(ケービング)の原因は次の通りです。

焼成が不足している

パン作りで丁寧な暮らしを楽しむ

食パンの腰折れ(ケービング)の原因の一つ目は焼成が不足しているです。

パンが焼成不足に陥るには次の3つが考えられます

焼成不足になるパターン
  • 設定温度が低い
  • 焼成時間が短い
  • 予熱していないオーブンに入れた

上記のような場合、食パンの中心部にはまだ水分が残ったまま焼成終了となってしまいます。

そしてパンが冷えていくときに同時に残った水分が外に出ようとしてパンの骨格部分が柔らかくなってしまうのです。

YUKAさん
YUKAさん

パンの骨格ってどこ!?

パンのグルテンパンの骨格です。

パンを焼く前のパン生地の段階ではグルテンは柔らかな骨格ですが、焼成後はグルテンは熱凝固して固くなるので冷めてもパンは形を保てます。

ところが、焼成温度が低かったり焼き時間が短かったりすると、グルテンが熱凝固して固くなってもパンの内部に残った水分が固まった骨格を柔らかくしてしまうのです。

ちなみにこの腰折れ・ケービングを美味しいパンの証し、ととられあえてそのように焼き上げるパン(→生食パン)がここ数年人気があります。

生食パンはあえて温度を低く焼いています

まりな先生
まりな先生

パン生地が柔らかすぎる

食パンの腰折れ(ケービング)の原因の二つ目はパン生地が柔らかすぎる、です。

パン生地の水分が多い場合、そしてグルテンがあまりない場合はパン生地が柔らかくなります。

水分が多いパン生地は焼成後でも水分がパンの中に残りがちです。

この残存水分はパンが冷めていくときに蒸発するのですが、そのときに焼けて固くなったパンの骨格を柔らかくしてしまいます。

また柔らかすぎるパン生地にはもともとグルテンが少ないので、そもそも骨格が少ないのです。

YUKAさん
YUKAさん

自分を支えられないパンなんですね

パン生地の量が少ない

食パンの腰折れ(ケービング)の原因の三つ目はパン生地の量が少ないためです。

適正なパン生地の分量よりも少ない量の食パンを焼くときに、食パンケースの最適な高さまで発酵を待っているとパンとしては過発酵になってしまいます。

過発酵パンはパンの骨格が弱いんです

まりな先生
まりな先生

パン生地の量が型に対して少ない場合は過発酵になりやすく、そのため腰折れ・ケービングが起こりやすくなります。

オーブンを開けるタイミングが早すぎる

食パンの腰折れ(ケービング)の原因の四つ目はオーブンを開けるタイミングが早すぎる、ためです。

パンは焼成開始後、予定の時間の7割が過ぎるまでオーブンの扉を開けてはいけないといわれています。

それ以前にオーブンのドアをあけると、オーブン庫内に冷たい空気が入り庫内の温度を下げてしまうのです。

すると焼成時間が終わってパンをオーブンから出したときでも、パンの中心部分には水分が残りがちで、その水分が熱凝固したパンの骨格を弱くしてしまいます。

そしてその結果、オーブンの扉を開けるのが早すぎるとパンが腰折れ・ケービングしやすくなるのです。

型から出すタイミングが遅すぎる

食パンの腰折れ(ケービング)の原因の五つ目は型から出すタイミングが遅すぎるためです。

パンはオーブンでの焼成が終わったら即座にオーブンから出すのが鉄則です。

また、食パンのような型に入った大型パンはオーブンから出すと同時に型ごと、わざと落とすように「バン!」と勢いよくテーブルの上に置きます。

YUKAさん
YUKAさん

先生はよく「ショックします!」って言いながらやってますね

あれは、一瞬でパンの内部に溜まった熱い空気と外の冷たい空気を入れ替えて腰折れ(ケービング)を防ぐ効果を狙っているのです。

焼き上がったパンをすぐに型から外さないとどうなるでしょう?

内部にこもった熱と水分が外に出されることなくそのままパンの中に溜まり、パンの骨格を弱くしてしまうのです。

食パンがへこむ(腰折れ・ケービング)の対処法

original photographic evidence
実際に私が焼いて腰折れ(ケービング)してしまった食パンんの画像。3か所もケービングしている。

以上の食パンの腰折れ(ケービング)の原因を考えると、そうしないための対処法は次の通りです。

食パンを腰折れ(ケービング)させない対処法
  • 焼成の時間・温度を適正にする
  • パン生地の配合を見直す
  • パン生地の量を見直す
  • 早い段階でオーブンを開けない
  • 焼けたらすぐに型から出す

食パンの腰折れ(ケービング)させないための対処法は次の通りです。

焼成の時間・温度管理を適正にする

食パンの腰折れ(ケービング)させないための対処法の一つ目は焼成の時間・温度管理を適正にし予熱を忘れない、です。

パン生地をオーブンに入れる前に必ず予熱をしてパン生地の配合や分量に対して適正な温度・時間で焼成をすれば、パンの腰折れはかなりの率で防げます。

そうすることで、パンの骨格がしっかりと維持できるからです。

パン生地の配合を見直す

食パンの腰折れ(ケービング)させないための対処法の二つ目はパン生地の配合を見直す、です。

パン生地が緩すぎるとグルテン量が少なくなり、どうしてもパンの骨格が弱くなってしまいます。

パンを腰折れさせたくない場合は、パン生地の配合を見直し柔らかすぎるレシピは避けるようにしましょう。

あえて緩い生地で焼く場合はこの限りではありません

まりな先生
まりな先生

パン生地の量を見直す

食パンの腰折れ(ケービング)させないための対処法の三つ目はパン生地の量を見直す、です。

パン生地を型に対して適正な分量で作れば、過発酵にさせずに済みますのでパンの骨格がしっかりできて腰折れしなくなります。

早い段階でオーブンを開けない

食パンの腰折れ(ケービング)させないための対処法の四つ目は早い段階でオーブンを開けない、です。

焼成時、早い段階でオーブンを開けるとオーブン庫内の温度が一気に下がり凝固している最中の骨格が一気に崩れて元に戻らなくなってしまいます。

焼成予定時間の7割が過ぎるまではオーブンの扉を開けないでくださいね。

焼けたらすぐに型から出す

食パンの腰折れ(ケービング)させないための対処法の五つ目は焼けたらすぐに型から出す、です。

焼けたらすぐに型を台に打ち付けて内部と外部の空気を一瞬で入れ替えてパンを型から出すことで腰折れを防げますので、焼成後はすぐに型から出しましょう。

腰折れ食パンが美味しい場合もあります

焼成後パンがへこむ(腰折れ・ケービング)原因と対処法についてみてきました。

生食パンのようにあえてへこむほどの生地の柔らかさと浅い焼成を目指すパンもあります。

でもそれ以外のパンはしっかり焼いてしっかり骨格を保持して腰折れしないのが良いパンとされています。

腰折れしないパンを焼くポイントは次の通りです。

腰折れしないパンを焼くためのポイント
  1. 焼成の時間・温度を適正にする
  2. パン生地の配合を柔らかすぎないものにする
  3. パン生地の量を型に見合ったものにする
  4. 早い段階でオーブンを開けない
  5. 焼けたらすぐに型から出す

意図せず焼成後にパンがへこんでしまう場合は、必ず原因がありますのでその原因を探って次回は腰折れしないパンを焼きましょう。

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