パン作りの一次発酵が膨らまない原因と6つの対処法

こちらの記事ではパン作りの一次発酵が膨らまない原因と対処法についてパン作り歴27年パン作りの講師歴17年の私が、ご紹介いたしますね。

YUKAさん
YUKAさん

一次発酵が膨らんでこなくてメッチャ焦ってます

YUKAさん、落ち着いて。
わかりやすく対処方法を簡単な表にまとめてみましたよ

まりな先生
まりな先生

次にあげる原因に心当たりがあったらその対処法に進みましょう。

心当たりがなくても、どこかに原因があると思いますので一つずつ確認をして可能性のあるものを探してくださいね。

     原因対処法
イースト関係イーストを入れ忘れたイーストを後入れする
イーストが古かったメニューを変更する
イーストの保存状態が悪かったメニューを変更する
材料関係材料の計量を間違えたプラス10分発酵を続けてみる
ライ麦粉やグラハム粉を入れたプラス10分発酵を続けてみる
バターや砂糖やレーズンなどが多かったプラス10分発酵を続けてみる
こね方こね方が足りなかったプラス10分発酵を続けてみる
発酵状態発酵温度が低かった温度を上げる
過発酵になったメニューを変更する
パン生地が乾燥した湿度を上げる
YUKAさん
YUKAさん

一次発酵の見極めも教えてください

そうですね、まずパン生地がちゃんと膨らんでいるかどうか判断しましょうね。

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目次

パン作りの一次発酵の見極め

まずは、一次発酵の見極めをしましょう。

通常、一次発酵が終わると生地は約1.5~2倍になります。

こね上がったパン生地をボウルに入れたところ

一次発酵前↑

一次発酵終了後↑

一次発酵の見極めは、フィンガーテストをして発酵の状態を判断します。

フィンガーテストは粉を付けた指をパン生地にさし込んで引き抜き、その穴の様子で発酵の可否を見極めてください。

その穴が少し縮むかあるいはそのままの状態であれば、一次発酵は完了になります。

指の穴がふさがってくるようでは発酵不足ね

まりな先生
まりな先生

また、穴の形が広がって崩壊してくるようでは過発酵です。

見極めをして発酵が適正であれば、通常の工程である分割へ進みましょう。

また、フィンガーテストをして発酵が不足しているようでしたら次の項目の「パン作りの一次発酵が膨らまない原因」へ進んでくださいね。

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パン作りの一次発酵が膨らまない原因

一次発酵が膨らまない原因はさまざまですが、主に次のようなことが想定されます。

パン作りの一次発酵が膨らまない原因は次の通りです。

イーストの不活性

イーストの不活性とは、イーストが何等かの事情で発酵力を失って発酵が十分にできない状態をいいます。

イーストの不活性は次のようなケースです。

ここでは多くのご家庭で使われるインスタントドライイーストについてご紹介します。

イーストの不活性は次の通りです。

イーストを入れ忘れた

もし、一次発酵の時間が経過したのに、パン生地が全く膨らんでいなかったら、イーストを入れ忘れているかもしれません。

この場合は対処法「イーストを後入れする」へ進んでください。

イーストが古かった

古いイーストを使うとパンは膨らみにくくなります。

賞味期限が過ぎてすぐに発酵力がなくなるわけではありませんが、古いイーストは確実に発酵力が弱く膨らみません。

イーストが古いかどうかわからない場合は発酵力のテストをしてみましょう。

まりな先生
まりな先生

使ったイーストが古くて膨らまなかったはときは、イーストがすでに入っていることから「メニューを変更する」のが良いと思います。

インスタントドライイーストの保存状態が悪かった

インスタントドラーイーストは保存状態が悪いと、発酵力が弱まります。

インスタントドライイーストを常温で保存できるのは未開封の場合だけです。

一度開封したインスタントドライイーストは空気に触れた段階で発酵を始めるので、賞味期限内であっても常温で保存していると、徐々に発酵しているので発酵力が弱まってしまうのです。

一度開封したインスタントドライイーストを常温保存して膨らまなかった場合は、イーストはすでに入っていることから「メニューを変更する」のが良いと思います。

YUKAさん
YUKAさん

インスタントドライイーストはどうやって保存すれば良いですか?

インスタントドライイーストは開封した後は冷蔵庫または冷凍庫で保存してくださいね。

また開封したインスタントドライイーストを常温で保存していて発酵力に疑問がある場合は、使えるイーストかどうかの判断は発酵力のテストしてみましょう。

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材料の計量ミスや配合上の問題

材料の計量ミスや配合が原因で一次発酵が膨らみにくいこともあります。

次のような要因が考えられます。

パンの材料関係で一次発酵が膨らみにくい原因は次の通りです。

材料の計量を間違えた

材料の計量を間違えた場合は、一次発酵が膨らみにくいことがあります。

特にイーストと塩の計量ミスは発酵に大きな影響を及ぼします。

このときの対処法は、プラス10分発酵を続けてみるのがよいでしょう。

ライ麦粉などの配合率が高いレシピだった

パン作り 計量方法 ビニールに材料を入れた場面

強力粉の他にライ麦粉やグラハム粉を合わせ入れるレシピがあります。

これらの粉はグルテンの含有量が少ないため、配合の比率が高いと膨らみにくくなります。

YUKAさん
YUKAさん

ライ麦はヘルシーだと思って自分で勝手に配合を変えてました

これが原因と思われる場合、プラス10分発酵を続けてみるをご覧ください。

バターなどの副材料が多いレシピで作った

パン作りの手ごねで生地にバターを入れるところ

レシピの材料のうち砂糖やバターなどの副材料のベーカーズ%が全体の15%を超える場合、一次発酵は膨らみにくくなります。

ベーカーズ%とは強力粉を100%としたときの各材料の割合です。

まりな先生
まりな先生

例えば100gの強力粉でパンを作るときバターを15g入れるとしたら、バターのベーカーズ%は15%になります。

またレーズンやナッツなどの副材料の分量が多い場合も、一次発酵を阻害する要因となりますので、膨らみにくいのです。

こちらもプラス10分発酵を続けてみるをご覧ください。

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こね方の問題

こね方の不備が原因で一次発酵が膨らまないケースは次のようものが考えられます。

こね方の不備は次の通りです。

こねる時に打ち粉が多すぎた

こねる時に打ち粉を使いすぎると、材料の強力粉を増やしていることになります。

これは一次発酵が膨らまない原因となるのです。

この場合、プラス10分発酵を続けてみるをご覧ください。

こねが足りなかった

パン作りの手ごねをしているところ

パン生地のこねが足りないと、グルテンの量が少なくなり一次発酵でパン生地が膨らむための網目構造がありません。

コネが足りないと炭酸ガスが逃げちゃうので膨らまないんですよ

まりな先生
まりな先生

この段階でこね直しをすると、一次発酵でたまったガスが抜けすぎてその後膨らまなくなってしまいます。

こちらの対処法は、決してこね直しはせずプラス10分発酵を続けてみるをご覧ください。

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こね上げ温度が低かった

こね上げ温度が低いと、イーストが活性化されず一次発酵が膨らみません。

こね上げ温度が低い場合はプラス10分発酵を続けてみるへ進んでください。

理想のこね上げ温度はパンの種類によって違いますが、おおよその目安は次の通りです。

  1. ソフト系パンの場合は26~28℃
  2. ハード系パンの場合は23~25℃

こね上げ温度は目安を守るように心がけましょう。

不適正な発酵温度

発酵温度の不適正も一次発酵を膨らませなくなる原因となります。

それは次のような原因があります。

発酵温度の不適正な場合は次の通りです。

発酵温度が低かった

発酵温度が低い場合は、イーストが活性化されずに一次発酵は膨らまなくなります。

一次発酵の温度の目安は次の通りです。

  1. ソフト系パン:28℃
  2. ハード系パン:25℃以下

イーストの含有量や配合によって差がありますので、あくまでも目安なのでパンのレシピに応じて対応してくださいね

このときの対処法は温度を上げるをご覧ください。

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過発酵になった

また一次発酵の温度が高過ぎたり時間が長すぎたりして過発酵になる場合があり、この時の一次発酵は一度は膨らんだものの萎んでしまいます。

その萎んだ状態を見て「一次発酵が膨らまない」と感じるんです。

それを回避するためにフィンガーテストをしましょうね

まりな先生
まりな先生

一次発酵でイーストが力を使い切ってしまった場合、二次発酵も膨らまないのでメニューを変更するのが良いかと思います。

パン生地の乾燥

パン生地が一次発酵の間に乾燥してしまった場合、膨らまない原因となります。

発酵には適正な温度湿気が必要で、乾燥するとパン生地の表面が固まってしまって膨らみません。

この場合は対処法の湿度を上げるをご覧ください。

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パン作りの一次発酵が膨らまないときの対処方法

パン作りでこね上げたパン生地の温度を計っている

一次発酵が膨らまないとき、次の対処法があります。

対処法は次の通りです。

イーストを後入れする

イーストを入れ忘れた時はイーストを後から追加します。

YUKAさん
YUKAさん

入れ忘れたイーストを顆粒のままサラサラと後入れしたらボツボツと残っちゃいました~

イーストを後入れするときは、そのまま加えてても、溶けにくいので少量の水で溶いてから使います。

イーストを入れ忘れたパン生地にペースト状のイーストを塗りつけて軽くこね直します。

すでに一度しっかりこねてグルテンができていることから、今回はイーストが混ざればOKです。

こね過ぎないように気を付けてくださいね。

こね直した後は、レシピ通りの時間一次発酵をしましょう。

まりな先生
まりな先生
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イーストの発酵力を調べる

またイーストの発酵力に懸念がある場合、イーストが生きているかどうかを調べる簡単な方法があります。

それは大さじ2くらいの水に少量のイーストとそれと同量の砂糖を溶かしてその変化をみる方法です。

水の溶かした段階で、生きているイーストは水に浮きやすく死滅したイーストは沈みやすいです。

3分経過後、イーストが生きている場合は、水で膨潤したイーストが浮いて徐々に泡がでてきます。

が、イーストが活力を無くしている場合は、顆粒のまま底に沈んでいく状態です。

10分経過すると、生きているイーストは表面には細かい泡がたくさん出ています。

活力が無いイーストは変化がなく水に沈んだままです。

YUKAさん
YUKAさん

私のイースト、沈んだままだわ~

YUKAさん、そんな時はあきらめてメニュー変更しましょう

まりな先生
まりな先生

もし、イーストが浮いてきてきちんと活動しているようでしたら、パン生地はそのままプラス10分一次発酵を続けてみましょう。

プラス10分一次発酵を続けてみる

一次発酵の予定時間が終わってもまだパン生地が膨らんでいないときは、プラス10分間そのまま一次発酵を続けてみましょう。

プラス10分一次発酵をして約2倍に膨らんだら分割へ進みます。

10分経ってまだ膨らんでこないようであれば、その後は5分刻みで様子を見て、30分くらい一次発酵を延長してみます。

過発酵にならないようにしてくださいね

まりな先生
まりな先生

そして30分延長してもまだ膨らみが十分でないと思われた場合は、ちょっとボリュームに欠けるパンになるかもしれませんが、見切って次の工程である分割をします。

分割についてはこちら↓をご覧ください

または、極端に膨らみが少ない場合はメニューの変更を考えてもよいかもしれません。

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温度を上げる

外気温が低かったり、こね上げ温度が低かったりして一次発酵が膨らみにくいことがあります。

一次発酵には目安の温度がありますが、そのようなときは1~2度温度を上げてみましょう。

30℃以上には設定しないでくださいね。

まりな先生
まりな先生

一次発酵で温度が高すぎるとイーストの力を使い切ってしまうことになります。

また、ハード系のパンは、温度が高くなりすぎるとハードになりませんので、こちらも26℃以上にはしないようにしてください。

温度を1~2℃上げたら、プラス10分くらいを一次発酵を続けてみます

湿度を上げる

パン生地が乾燥して一次発酵が膨らまない場合は、湿度を上げるために発酵器などに湯を張ったボウルやコップなどを入れて、蒸気をたてて湿度をあげるようにしてください。

湿度を上げたらプラス10分くらいを一次発酵を続けてみます

メニューを変更する

一次発酵が膨らまない場合、いくつかの対処法をお伝えしました。

が、それをしても上手くいかなないであろうと思われるときは、メニューの変更を考えても良いかもしれません。

YUKAさん
YUKAさん

どんなメニューに変更すればいいんですか?

例えば、ピザやフォカッチャのようにパン生地を膨らませなくても良いようなメニューです。

メニューの変更をすることに決めたら、次の工程の分割↓へ進みましょう。

パンが膨らまない原因を工程別に調べたい時はこちら↓をご覧くださいね

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失敗を次回に生かしましょう

パン作りをしていて一次発酵が膨らまない場合、原因がわかればその対処をして復活できることもあります。

けれど例えば塩を入れすぎた、イーストが古かった、など復活できない失敗もあるんです。

そんな時でもメニュー変更で乗り切れますよ

まりな先生
まりな先生

一度失敗をすれば次回は相当気を付けるようになりますので、失敗を失敗として終わらせず次回以降のパン作りに生かしましょうね。

一次発酵が無事に済んだら分割に進んでください↓

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