パンを冷蔵発酵させて焼いたときに膨らませる方法

本記事では冷蔵発酵でもパンを膨らませて焼き上げる方法をご紹介します。

パン作りで冷蔵発酵をしてパンを焼くと膨らまない、はよく耳にするお悩みです。

間違った方法で冷蔵発酵をしてパンを焼くと、あまり膨らまない状態になりがちです。

実は私も初めて冷蔵発酵をしてパンを焼いたとき、あまり膨らまなくてがっかりした記憶があります。

まりな先生
まりな先生

けれど、正しい冷蔵発酵の方法でコツをおさえて作れば、フワフワに膨らんだパンを焼くことができます。

冷蔵発酵をしても十分に膨らんだパンを焼きましょう。

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冷蔵発酵でもパンを膨らませて焼く方法

冷蔵発酵で膨らむパン

冷蔵発酵をするとき、パンをこねる工程までは通常通りでOKです。

一次発酵から説明しますね

まりな先生
まりな先生

冷蔵発酵で膨らむパンを作るときは次のような方法でおこないます。

冷蔵発酵でフワフワに膨らむパンを焼く方法は次の通りです。

一次発酵をする

パンつくり 一次発酵をタッパーのなかでしている様子

パン生地をこね上げたら、乾燥を防ぐためにタッパーに入れてしっかりをしましょう。

そして冷蔵庫に入れる前に常温で30~60分、一次発酵をします。

1.5倍くらいの大きさに膨らむまでが目安です

まりな先生
まりな先生

時間の幅があるのは、イーストの量や配合によって発酵のスピードが違うためです。

一次発酵の方法の詳細はこちらの記事をご覧ください。

パン作り一次発酵|簡単にできる8つの方法と時間・温度の目安

パンチをする

パン作り パンチをしているところ

一次発酵を終えたあと、一度パンチをします。

静かに生地を取り出して、折りたたみながらガスを抜くことがパンチです。

まりな先生
まりな先生

パンチを終えたパン生地は閉じ目を下にしてタッパーに入れます。

冷蔵庫の中は乾燥しやすいので必ずタッパーの蓋をしてください。

パンチの方法はこちらに詳細をご紹介しています。

パン作りパンチの効果|方法の詳細、タイミングと回数

冷蔵庫に入れる

パン作り パンチを終えてタッパーに戻し入れたところ
YUKAさん
YUKAさん

パン生地を入れたタッパーは冷蔵庫のどこに置けばよいですか?

パン生地を入れたタッパーは冷蔵庫の冷蔵室に入れましょう。

冷蔵室の適正温度は2℃から5℃、野菜室は3℃から7℃です。

イーストが発酵を止めるのは5℃未満ですので、野菜室の7℃ではちょっと温度が高く発酵が止まりません。

冷蔵庫の中でゆっくり発酵させたい時は野菜室が良いかと思いますが、発酵を止めてパン生地を保管するためには冷蔵室が良いですね。

冷蔵発酵をさせる

パン作り 一次発酵をタッパーの中でしているところ

次に、冷蔵室に入れたパン生地を冷蔵発酵をさせます。

このときの時間の目安は次の通りです。

  1. 6~12時間・・・おすすめの時間帯(小麦粉が熟成してパンが美味しくなるから)
  2. 30分~6時間・・・今すぐにパン作りができないならこの時間帯でOK
  3. 12~18時間・・・明日続きをしたい場合はこれくらいまでOK

冷蔵発酵は、18時間以上すると酸化が進み膨らみにくくなってきますので18時間以上するのはやめましょう。

このように冷蔵発酵の時間には幅があります。

なぜならば、冷蔵発酵の本来の目的は、冷蔵庫で発酵することではなく、パン生地を冷蔵庫に保管して発酵を止め、時間を調整することだからです。

冷蔵発酵はパン職人さんの労働条件改善のために作り出された製法なんですよ

まりな先生
まりな先生

冷蔵発酵を採用することで、パン職人さんが早朝3時4時に出勤せずにすんだり、復温の間に他の作業ができる等のメリットがあると言われています。

また、冷蔵庫で長時間保管すると小麦粉が熟成され旨味が生じて美味しくなるという効果もあるのです。

冷蔵庫から出して分割・丸めをする

パン作り 分割をしているところ

冷蔵庫から出したパン生地を分割して丸めます。

分割は、スケッパーというパンを切る専門の道具を使って適切な大きさに切ります。

そして分割したパン生地は、パン生地の表面を適度に張らせるように丸めましょう。

分割丸めの方法は通常通りですので、詳細はこちらをご覧ください。

パン作り分割の方法|早くするコツと注意点

ベンチタイムのときに復温をする

パン作り ベンチタイムを番重のなかでしているところ

分割して丸めたパン生地は、大きいタッパーなどに入れて常温に置いてベンチタイムを取ります。

ベンチタイムの時間を長くかけてパン生地の温度を20℃前後に戻してください。

おおむね1~2時間はかかると思います。

これが「復温」です

まりな先生
まりな先生

ちなみに復温は冷蔵庫から出してから成形までのどのタイミングで行ってもOKです。

パン作り パン生地の温度を計っているところ

20℃前後に復温できたかどうかは必ず温度計で計って確認をしてくださいね。

ベンチタイムの方法はこちらの記事にご紹介しています。

パン作りのベンチタイムの3つの方法|時間と温度の目安と見極め方

成形以降の工程に入る

パン作り 成形をしているところ

成形以降の工程は通常のパン作りと同じ流れになります。

成形の詳細はこちらの記事をご覧ください。

パン作り成形の基本|上手に成形するための6つのコツもご紹介

冷蔵発酵でパンを膨らませるコツ

冷蔵発酵したパン生地を焼いたときに膨らませるコツは3つあります。

冷蔵発酵でも膨らんだパンを焼くコツは次の通りです。

パン生地をすぐに冷やす

パン作り パンチを終えてタッパーに戻しいれたところ

パンは一次発酵をしてパンチを終えたらすぐに冷蔵庫に入れて下さい。

パン生地を冷蔵庫に入れてもパンはすぐには冷えず、ある程度の時間をかけて5℃くらいに下がってから発酵が止まります。

その間パンはジワジワと発酵をし続けているので、冷蔵庫に入れるタイミングが遅いと発酵はどんどん進み過発酵になってしまうのです。

過発酵になったパンは焼いたときあまり膨らみませんよ

まりな先生
まりな先生

冷蔵発酵の時はパンチを終えたら、すぐに冷蔵庫に入れましょう。

冷蔵庫から出してタッパーごと発酵器に入れて復温する

パン作り タッパーの中で一次発酵をしているところ

復温は、外側と内側の温度差を広げないために本来は常温に置いてじっくりと温度を上げていきます。

けれど、急ぐ場合は冷蔵庫から出してタッパーにいれたまま発酵器やオーブン・レンジの発酵機能の中に入れてもOKです。

分割丸め後のベンチタイムで復温する

パン作り 大きいタッパーの中でベンチタイムをとているところ

また復温は冷蔵庫から出して成形するまでの間のどのタイミングでしても良いと言われています。

最終的に成形をするまでに20℃前後にパン生地の温度を戻せばよいのです。

分割してパン生地を小さくした方が復温に必要な時間が短いので、私は、分割丸め後のベンチタイムの時にタッパーや番重に入れて復温をするようにしています。

冷蔵発酵でもフワフワのパンを焼きましょう

冷蔵発酵だと焼いたときにパンは膨らまない、というお悩みをよく聞きます。

確かに、冷蔵発酵をしてフワフワなパンを焼くにはちょっとしたコツがあり、それをクリアしなければなりません。

が、そこを押さえれば冷蔵発酵でも膨らんだパンを焼くことが可能です。

冷蔵発酵をすると小麦粉の熟成が進みとても美味しいパンになりますので、冷蔵発酵の利点を生かしてパンを焼きましょう。

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