こちらの記事ではパン作りの一次発酵の方法と手順について説明をしますね。
パンの一次発酵は大きく分けて、短時間(1時間くらい)で発酵させる方法と低温長時間発酵の方法の2つのやり方があります。
ここでは短時間で発酵する方法をご紹介します
そしてこの短時間の一次発酵には8つの方法があります。
- オーブンやレンジの発酵機能
- 発砲スチロール
- 衣装ケース
- クーラーボックス
- 二重ボウル
- 炊飯器やこたつ等の電化製品
- 室温
- 発酵器
私もパン作り初心者の時は発酵器がなくまたオーブンの発酵機能は温度が高すぎて、いろいろな方法で一次発酵をしていた時期があるんです。
パン作り歴27年、パン講師歴17年の私がご家庭で簡単にできる一次発酵の方法をお伝えします。
フランスの専門学校ル・コルドンブルー卒業、製パンクラス上級デュプロムの資格を持っています
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パン作り一次発酵の温度と時間の目安
イーストの分量によっても変わってきますが、一次発酵の温度と時間の主な目安は次の通りです。
- ソフト系パン:26~28℃、40~90分
- ハード系パン:24℃以下、60~90分
パンは発酵温度が高ければ柔らかくなり、低ければ固くなる、という特性があります。
温度設定は
ソフト系は高め
ハード系は低め
ね!
一次発酵の時間は、様々な要因が複雑に絡んでその時々によって差が生じます。
例えば、パンのレシピによってイーストの含有率が高いものもあれば低いものもあります。
当然、イーストが多ければ早く発酵し、少なければ発酵に時間がかかります。
またこね上げ温度によっても一次発酵のスピードが変わってきます。
40℃で一次発酵、とレシピにありましたが、
40℃にしてもよいですか?
40℃では発酵が早く進みすぎますし、出来上がりのパンも酸味がでて美味しくありません。
こね上げ温度がよほど低くない限りは40℃で一次発酵をしないほうがよいです。
パン作り一次発酵の方法と手順
それでは、一次発酵の方法の具体的な手順を見ていきましょう。
一次発酵の手順は次の通りです。
生地を温かい場所に置いて発酵させる
一次発酵の方法の手順、一番目としてこね上げた生地は表面を張らせて綺麗に丸めてボウルやターッパー等に入れ、温かい場所に置きます。
温かいところに置くことによってイーストの働きが活性化されて一次発酵が始まります。
このとき、パン生地の乾燥を防ぐためにボウルにはラップをし、タッパーの場合は蓋をしましょう。
一次発酵が終わるとパン生地は約1.5~2倍になります。
パン生地を置く温かい場所は、一次発酵に適した温度を一定時間維持できる場所が好ましく、ご家庭では
次のような場所があります。
- オーブンやレンジの発酵機能
- 発砲スチロール
- 衣装ケース
- クーラーボックス
- 室温
上記の他、次のような方法もあります。
二重ボウル
生地を入れたボウルにラップをし、一回り大きなボウルにぬるま湯(35℃くらい)を張ってその上にぷかぷかと浮かせボウルを二重にします。
冬場はぬるま湯が冷えるのでお湯を替えましょう。
炊飯器の上、こたつ等の電化製品
炊飯器の上やこたつの中など家電製品で温かくなる場所で、一度温度計で計って適温(30℃前後)であれば使いましょう。
炊飯器は、炊飯中は温度が高くなりすぎるので発酵には向きません。保温状態の温度を確認してくださいね。
一般的にこの電化製品を使う方法は温度が高くなりがちです。
よって発酵がなかなか進まない冬場の寒い時に一時的に使って、冷えてしまったパン生地の温度を上げるのにおすすめします。
発酵器
発酵器という専門の道具があります。
発酵器があれば発酵温度を安定して維持できるんです。
私はパン作り初心者の頃は発酵器を持っていませんでしたが、発酵器を使うようになって格段にパン作りが楽にそして上手になりました。
発酵器は欲しいけど邪魔になりそう
発酵器によっては
- たためる
- 簡単に組み立てられる
- 洗える
が可能なものがありますよ。
発酵器についてはこちらの記事で詳しく説目をしています。
パンチをする
一次発酵の方法の手順、二番目としてパンチをします。
パンチは発酵時間の2/3が経過した頃に、パン生地を一度取り出してガスを抜く作業のことです。
容器からパン生地を出すだけでもガスが抜けますが、左右、上下と折りたたんでまた容器に戻し入れます。
ただし必ずしもすべてのパンにパンチが必要なわけではありません。
どんなパンにパンチが必要なんですか?
パンチはハード系のパンに多いですがソフト系でもあります。
パンチするかどうかはレシピに従いましょう。
パンチが終わった後は、一次発酵の続きをします。
発酵を見極める
一次発酵の方法の手順、三番目として一次発酵が終わったかどうかの発酵の見極めがあります。
発酵の見極めはパン生地の状態を見て判断しましょうね
パンはその時の気温や生地の状態に応じて発酵のスピードが違うので、一概にレシピの時間で発酵完了を判断できません。
パン生地の大きさが約1.5~2倍になったころが、適正な一次発酵完了といわれています。
パンの一次発酵が終わったか否かを見極める方法にフィンガーテストがあります。
フィンガーテストは、人差し指に強力粉を付け、一次発酵が終わったと思われる生地にそっと差し込み引き抜きます。
このとき引き抜いた人差し指の跡がちょっと縮まる、またはそのまま残るような状態であれば発酵完了です。
その穴がぐっと小さくなっていくようでは一次発酵が足りませんので、一次発酵を続け、5分後に先ほどとは別の場所にフィンガーテストをしてみましょう。
逆に人差し指に穴から崩れていくようでは過発酵です。
一次発酵の失敗を
二次発酵で取り戻すことはできません
一次発酵でしっかりと生地を熟成させて、パンが膨らむ力を養いましょう。
もし一次発酵が膨らまない場合は、何らかの原因があります。こちらをご覧ください。
一次発酵が終わったら、分割・丸めに進んでくだい。
パン作り一次発酵の成功の秘訣
一次発酵には、1時間前後で発酵を終わらせる短時間発酵によるものと、冷蔵庫などで発酵させる低温長時間発酵があります。
今回は短時間発酵のやり方をご紹介しました。
発酵器があれば安定発酵ができてとても便利ですが、無い場合はご家庭にあるものを駆使して一次発酵をしてみましょう。
一次発酵では
温度、湿度、時間に気を付けて
パンの種類に応じて適切な一次発酵の温度がありますのでそれを参考に適切な発酵をするのが、美味しいパンを焼くために必要な工程となります。
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