こちらの記事では、パン作りの分割の方法と分割を早くするコツをお伝えいたしますね。
パン生地は分割をしている最中もどんどん発酵しているのです。
分割の数が多ければ多いほど、時間がかかるので最初に分割したパン生地と最後に分割した記事に差がでてしまいます。
分割が早くなるコツはありますか?
ええ、ありますよ!
では早速、パン作り歴27年パン作り講師歴17年の私がパンの分割方法と早くするコツをお伝えします。
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パン作りの分割の方法
パン生地を分割するときに計りを使わないと大きさにばらつきが出て、発酵や焼成の工程でかなり差が出てしまいます。
キッチンスケールで計りながら分割をする必要があるのですが、そのやり方は次の通りです。
パン生地の分割は次の手順で行います。
1個当たりの重さを計算する
パン作りの分割の方法の手順1番目として、1個当たりの重さを計算します。
レシピによっては1個当たりの重さを指定しているものがあります。
その場合は、「スケッパーで分割する」をご覧ください。
もし、レシピに分割の個数しか書いていないものがあったら、まずは総重量を計って1個当たりの重さを計算しましょう。
こねた後、容器に入れる時に
総重量を計ってメモしておくと楽ですよ
スケッパーで分割をする
パン作りの分割方法の2番目の手順として、スケッパーでパン生地を1個当たりの重さに分割をします。
パン生地をカットする専門の道具
スケッパー
パン生地を分割をするとき、ただ重量を合わせればよいというものではありません。
細切れのパン生地を作らないように、できれば一回で目標重量に分割できると最高です。
分割がうまくいくと成形も綺麗にできますよ
スピードだけを求めるのではなく、いかに丸めやすい形に分割するかを考えながら次の方法で分割をしましょう。
分割は次のような手順です。
パン生地を取り出す
パン生地を軽く打ち粉を振った台に取り出します。
傷をつけないように台に出します
このときパン生地を掻き出すように出すと生地が傷んでしまいますのでなるべく触らないようにするとよいですね。
こね上げた生地をタッパーやボウルに入れるときに
スプレーオイルをかけておくとスムーズに取り出せますよ
カットしやすい形状にする
取り出したパン生地を分割しやすい形状にします。
個数を多く分割する時のおすすめの形は長い1本の棒状です。
上記のようにパン生地をジグザグカットするとNの逆のような形になります。
これを伸ばして1本の棒状になるようにすると分割がとてもしやすいです。
2分割3分割くらいでしたら、棒状にしないでそのまま分割します。
端から分割をし計量をする
パン生地を端からカットしていきます。
全部を一度にカットしてから計量するのではなく、一つカットしたら計量してくださいね。
だんだんと重さの感覚がつかめてきて慣れてくると一度でバシッ!と決められるようになってきますよ。
誤差を調整する
とはいえ、最初はなかなか一度で重さが合いませんので、1つカットするごとに誤差を調整します。
カットしたパン生地を計量し、目標の重さになっていなかったら減らしたり足したりしながら調整します。
次のパン生地のカットは重さを合わせた生地を参考にして分割をしていくと良いですね。
パン作りの分割を早く行うコツ
パン作りの分割の工程を早く行うには2つのコツがあります。
分割を早く行うコツは次の通りです。
3g以下の誤差にこだわらない
パン作りの分割を早く行うコツは、3g以下の誤差にこだわらないです。
パンの重量を合わせようと何回も調整生地をカットしていては、分割し終わった生地は細切れの状態になってしまいます。
細切れの生地はなぜよくないのですか?
グルテンが断ち切られて、不均衡な力もついてとても扱いにくい生地になってしまうからです。
3gを合わせようと生地を調整するより、そのまま進んだ方が良い結果を得ることができます。
それは、結果的にはパンの分割を早くすることにつながるんです。
材料の計量は1gのミスも無くしたいのですが、パンの分割はある程度のアバウトさがあってよいですよ。
計りを2台使う
パン作りの分割を早く行うコツとして、計りを2台使うことが上げれらます。
アバウトでいいとわかっても
きっちり合わせたくなってしまいます
そのようなときは計りを2台使うと分割作業が各段に早くなりますよ。
計りは重さが確定するまで数秒かかりますよね。
そのタイムラグを無くすために、パン生地を分割したら計りに乗せてgが確定するまでの間に次のパン生地をカットして2台目に乗せます。
その間に、先に乗せた方のデジタルスケールの重さが確定するので調整すればよいのです。
ちなみに友人のベーカリーの職人さんも
デジタルの計りを2台使っています
分割を早くしたいときは2台の計りを使ってみると良いですね。
パン作り分割の注意点
パン作りで分割をするときには何点か注意しなければならないことがあります。
分割はその後の成形が綺麗にできるかどうかに関係してきますので、しっかり押さえましょう。
分割をするときの注意点は次の通りです。
台へ取り出すときに形を崩さない
パン作りの分割の注意点とてして、パン生地を台に取り出すときに、パン生地の形を崩さないようにします。
容器を逆さにして自重で落ちるのを待ちます
取り出すときにパン生地が重なり合うような部分があると生地の状態にばらつきが出て、その後の発酵や成形に差し障りがあるためです。
落ちにくい時はドレッジでそっとはがしてあげます
パン生地を取り出すときに形を崩さないように優しく扱います。
スケッパーを斜めにしない
パン作りの分割の注意点とてして、スケッパーは斜めに寝かせて使わないようにします。
スケッパーでパンを分割するときは台に対してスケッパーを垂直にして押し切りをします。
斜めに傾けて使うと切り口が大きくなり、パン生地にストレスがかかるのです。
切り口は最小にとどめるのが良いです。
パン生地を丸めにくい形にしない
パン作りの分割の注意点とてして、分割した生地を丸めにくい形にしないようにします。
四角っぽい形に分割します
パン生地を分割した後に丸め工程があります。
このときに細長い分割だったり三角のような形ですと非常にまるめにくくなってしまうのです。
細長い生地はこの後丸めにくいです
パンを分割するときは丸めにくい形にカットしないようにします。
細切れを作らない
パン生地を分割するときに、細切れのパン生地を作らないようにします。
細切れで分割するのはよくありません
細切れになったパン生地はグルテンが分断されてしまうのです。
その後の丸めや成形、発酵にも影響があり、あまりよい仕上がりになりません。
できれば一度の分割で決めたいところですが、調整するにしても、細切れは作らないようにします。
調整分の生地を表面にださない
パン生地を分割するときに調整分ができてしまったときはその調整分は分割した表面に出さず分割した生地の中に入れ込むようにします。
この面を上にすると調整分が外側に出てしまいます
丸めのときに、大きな生地で調整分の小さな生地を包み込むようにします。
調整分はグルテンが切れた生地なので、表面に出ると成形が綺麗にできません。
調整分の生地は、上になる面に乗せずに、スケッパーの断面に付けるようにして内部に回るようにします。
分割ができたら、丸めましょう。
パン生地の分割はきれいな成形への布石
パンの分割は、成形や発酵が均一に行われるためにパンの重量をそろえる大切な工程です。
そしてその分割には手際の良さが求められます。
綺麗な成形は良い分割から、です
分割を早く行うためのは次の2つのコツがあります。
- 3g以下の誤差にこだわらない
- 計りを2台使う
細かい数字を合わせようとして細切れの生地を作ると、グルテンが切れてその影響が成形に響いてしまいます。
ある程度のアバウトさをもって、手かず少なく分割の作業を完了させましょう。
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