パン作りの丸め方の4つの方法とコツ|生地が荒れない丸め方もご紹介

本記事では、パン作りで分割をした後の丸めの方法をご紹介いたします。

丸めにはいろいろな方法があり、コツをつかめば初心者の方でも上手に丸めることができますよ。

ここではパンの種類ごとに4つの方法に分けそれぞれ説明をしていきます。

その4つの方法とは次の通りです。

まりな先生
まりな先生

YUKAさんが作るパンの種類のところだけ見ればいいのよ

また、パンを丸めると、生地が荒れてしまいます、というお悩みもよく耳にします。

生地が荒れると修復できませんから、生地が荒れない方法も合わせてご紹介しますね。

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パン作りの丸めの意味

パン作りの「丸め」と聞くと、パンを丸めることと思いがちですが、実は違います。

パン作りの丸めは、パン生地の表面を適度に張らせる作業のことです。

パンの表面を張らせる「丸め」には次のような大切な意味があります。

  1. 分割で切断された断面を他の部分の生地と均一な状態にする
  2. ガス抜きをする
  3. 成形しやすくする
  4. ベンチタイム中に発生する炭酸ガスを逃さずに内包する

これらを達すことができれば、丸めは丸くなくて良いのです。

パン作り丸めの4つの方法とコツ

パン作りの丸めにはいろいろな方法がありますが、パンの種類によって大きく4つに分けられます。

パン作りの丸め方は次の通りです。

ソフト系の小型パン

パン作り丸めの4つの方法のうち、1つ目はソフト系の小型パンについて。

YUKAさん
YUKAさん

今日はメロンパンを作りたいので、この丸め方ね。

では詳細を見ていきましょう。

ソフト系の小型パンの丸めは次の通りです。

丸め方

  極軽く打ち粉を振った台に
生地の綺麗でない面を上に向けて置きます

手で生地を軽く押して適度にガスを抜きます

綺麗でない面を内側にして二つ折りして立てます

指先を丸めて
右手の場合は反時計回り、左手の場合は時計回りに
パン生地をくるくる回して丸めます

丸めが完了した状態です

まりな先生
まりな先生

裏側はきれいに閉じられていなくてもOK!

適切に丸められた生地は、生地に荒れがなく表面に適度な張りがあります。

丸め方のコツ

ソフト系小型パンの丸め方のコツには次のものがあります。

  1. 手を「猫の手」のようにして爪先を内部に入れ込むようにする。
  2. 爪をマットにつけたままパン生地を回転させる。
  3. パン生地の回転は反時計周りの一方向とする。

初めて丸めをする時、手の中でパン生地が前後左右そして上下にもグルグルとに自在に動きがちです。

まりな先生
まりな先生

YUKAさん、泥団子丸めてるんじゃないんだから

そんなグルグルしないの~

球状になったパン生地を地球に例えると、丸めの作業の間は北半球と南半球が入れ替わりません

良い例と悪い例

次に丸めの良い例と悪い例をご紹介します。

②が適度な張りがある良い丸めです。

③は丸めの力が弱すぎて緩んでいます。

①はパン生地が破れて生地荒れとなっている状態です。

YUKAさん
YUKAさん

なんかベタベタしてきたと思ったら生地が破れました~!

先生、なんとかしてください~!

 ①を近くで見るとこんな感じです。↓これは修復不能です。

生地が破れているとそこから、炭酸ガスが抜けてしまって膨らまず、その後の成形も上手くいきません。

小型パンの丸めが上手にできないときの方法

片手でパンを丸めることを「小型パンの丸め」と言います。

まりな先生
まりな先生

「小型パンの丸め」は他に
「小の丸め」とか「台上の丸め」とか呼ばれることもあるんです。

小型パンの丸めが難しい時は次の方法で丸めることができます。

  1. 画像①のように荒れた面を上側にして調整生地を上に置きます。
  2. 調整生地を包み込むように生地の2ヶ所を引っ張って留めます。(画像②をご覧ください)
  3. 同様に他の2ヶ所の場所を画像③のように留めます。
  4. つまむ場所を少ずつずらしながら、何ヶ所かで生地を閉じます。(画像④参照してください)
  5. 画像⑤は全部閉じられて均等に生地が引っ張られた状態です。
  6. ひっくり返すとパン生地が画像⑥のように適度に張られているのがわかります。

この丸め方を知ると、台上の丸めの作業もイメージがしやすくなって上手になると思います。

画像①

まりな先生
まりな先生

綺麗でない面を上に向けるのがポイントよ!

画像②

YUKAさん
YUKAさん

引っ張ってくっつける感じね。

簡単簡単♪

画像③

まりな先生
まりな先生

1か所じゃだめよ

何回かに分けて閉じてね

画像④

まりな先生
まりな先生

そうそう、そんな感じ♪

画像⑤

YUKAさん
YUKAさん

小籠包みたい!

このまま食べられそうだわ♪

まりな先生
まりな先生

YUKAさんたら~

綴じ目は下にしてちょうだい、一応パンなんだから

画像⑥

まりな先生
まりな先生

適度な張りがあってとっても上手ですよ♪

ソフト系の大型パン

パン作り丸めの4つの方法のうち、2つ目はソフト系の大型パンについて。

食パン等の大きなパン生地の丸めは「引き丸め」という方法で行います。

引き丸めとは、綴じ目を下にした状態で、両手で手前に短い距離を引いて生地の表面を張らせる方法です。

まりな先生
まりな先生

引き丸めは
「大型パンの丸め」とか「大の丸め」とかも言います。

ベーカリーの職人さんは片手でしますが、一般人はこの丸め方の方が楽にできると思います。

ソフト系大型パンの丸めは次のように行いましょう。

ソフト系大型パンの丸め方

軽く打ち粉を振った台に
一次発酵を終えたパン生地を容器を伏せて取り出します。

両手で軽くガスを抜きます。

真ん中1点に向かって
パン生地の外周を数回に分けて集めてきます。

生地全体を折り込んだ状態です。

ひっくり返して生地を少し手前に引きます。
少しずつパンを動かして数回「引き丸め」を行います。

表面の生地が張った状態です。

パン生地の大きさが違うので丸め方が違いますが、小型パンの丸めをしたのと同じ状態になります。

丸め方のコツ

大型パンの丸め方のコツは次の通りです。

  1. 生地を中央に集めるときにパン生地を軽く引っ張るようにする。
  2. 引き丸めの時に指先を重ねる。

ソフト系の大型パンの丸め方は次のように丸めます。

まりな先生
まりな先生

生地が張ったらOKよ。

やりすぎちゃダメ!

丸めた生地の良い例と悪い例

ソフト系の大型パンの丸めた生地の良い例と悪い例は、「ソフト系の小型パン」と同じですので、そちらをご覧ください。

ソフト系の長く伸ばすパン

パン作り丸めの4つの方法のうち、3つ目はソフト系の長く伸ばすパンについて。

これらのパンは、丸く丸めるより長めの形の方がその後の成形がしやすいです。

長く伸ばすパンには編みパンやコルネ等があります。

丸め方は次の通りです。

軽く打ち粉を振った台に
綺麗でない面を上に向けて置き
そっと手で押さえて軽くガスを抜きます

下から1/3折り、上から1/3折って重ねます。

綴じ目を下にして楕円に形を整えます。

YUKAさん<br>
YUKAさん

先生、潰すのが楽しくて

がっつりガス抜いちゃいました~

まりな先生
まりな先生

これから長く伸ばすのに、そんな事したら伸ばしにくいわよ・・・

ハード系のパン

パン作り丸めの4つの方法とコツのうち、4つ目はハード系パンについて。

丸め方は次の通りです。

極軽く打ち粉を振った台に
綺麗でない面を上に生地を置きます

下から1/3、手前から向こう側へ折ります

もう一度向こう側に折ります

向こう側に両手を添えて少しだけ手前に引きます。
こうすることで生地が張るのです。

ハード系パンの丸めが終わった状態

ハード系パンの丸めはほとんどガスを抜かず生地の表面を張らせるだけです。

パン作りの丸めが荒れないようにする方法

ここではパン作りの丸めの時に生地が荒れない方法をご紹介いたします。

生地が荒れるのはソフト系の小型パン大型パンの丸めの時に起こりがちです。

生地を荒らさないためには次の方法で丸めます。

詳細は次の通りです。

生地が張ったら、丸めの作業を止める

パン生地を丸めていて、生地に適度な張りができたらそれ以上は生地を触らないようにします。

小型パンも大型パンも生地が荒れる原因の第一は、過度に生地を触りすぎることです。

YUKAさん
YUKAさん

どれくらい丸めればよいか加減がわかりません

まりな先生
まりな先生

経験を積むうちにわかるようになりますよ

台の上の丸めの時の手のカーブに気を付ける

台の上の丸めの時に、猫の手のような形の手にします。

このときの手のカーブがきつすぎて、必要以上にパン生地に手が接しすぎると生地が荒れてしまうのです。

手のカーブが緩すぎると張りませんので、適度なカーブを心がけましょう。

台の上の丸めのスピードを適度にする

台の上で生地を丸める時に、慣れないうちはグルグル回すスピードが速すぎると回し過ぎて、生地が荒れてしまいます。

早すぎると、生地が張っているかどうかわからず、過度に丸めすぎてしまうのです。

丸めの作業を早くしたいときは、回転スピードを速くしようとするのではなく、少ない回転数で生地が張るようにします。

まりな先生
まりな先生

上手になれば回転が速くても荒れなくなります

引き丸めの距離を適度にする

大型パンの引き丸めをするときに、引く距離が長すぎるとパン生地が荒れてしまいます。

手前にパンを引くのは生地を張らせるのが目的で、引くことが目的ではありません。

引く距離は適度にします。

パン作り丸めの注意点

パン作りの丸めをする際に次のことに注意をする必要があります。

では具体的な内容をお伝えします。

打ち粉を振り過ぎない

パン作り丸めの注意点として、打ち粉を振りすぎないようにしましょう。

パン生地を丸める時、台やパンマットがストッパーの役目を果たし、パン生地が滑らないように止めくれ、その結果生地が張ります。

YUKAさん
YUKAさん

今日は打ち粉を振りすぎてパンがすべっちゃったけど、

多分次回は大丈夫!

打ち粉の振りすぎに注意が必要です。

丸めた生地を作業台に置かない

パン作り丸めの注意点として、丸めた生地を作業台に置かないようにします。

丸めの工程のあとにベンチタイムを取る必要があるのですが、その際乾燥しない場所に移動しなければなりません。

その時に作業台に置いては移動しにくくなります。

丸める都度、移動しやすい板の上に乗せていくと作業効率がよいです。

丸めができたらベンチタイムを取りましょう。

パン作りのベンチタイムの3つの方法|時間と温度の目安と見極め方

パン作りの丸めは丸くすることではない

パンの丸めとは、パン生地の面を適度に張らせる作業のことをいいます。

YUKAさん
YUKAさん

丸めはパンを丸くすることだと思っていましたが違うんですね。

表面を張らせるために、きれいな生地で分割時にスケッパーで切った切断を面を覆って中に入れ込みます。

その丸め方はパンの種類によってやり方が変わってきます。

どのような成形をするかによってふさわしい丸め方があり、それは必ずしも丸い形ではありません。

綺麗な成形のために、適切な丸めをしましょう。

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