こちらの記事では、分割、丸めの後にパン生地を休ませるベンチタイムの方法についてご紹介します。
ベンチタイムには様々な方法がありますが、ここではパン作り初心者の皆さまがやりやすい3種類の方法をお伝えします。
この中からやりやすい方法を探してくださいね
ベンチタイムの方法には上記3つの方法があります。
また、こちらのでは記事ではベンチタイムの時間と温度の目安もお伝えいたします。
ただ時間と温度はあくまでも目安で、大切なのはベンチタイムの終わりの見極めです。
この見極めの方法についても詳しくご説明しますね。
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パン作りのベンチタイムの意味と効果
ベンチタイムの英語表記はbench timeです。
なぜこう呼ばれるようになったのかは諸説ありますが、有力な説は「ベンチで休むようにちょっとだけ休むから」と言われています。
まさにベンチタイムはパン生地を休ませる時間なのですが、それによって分割や丸めで傷んだ生地を修復し緩ませる効果があります。
生地が緩むと成形がしやすいですよ
ベンチタイムを適切に取らないとパン生地は非常に伸びにくく成形が上手くいかず、最終的にあまり膨らまないパンになってしまいます。
パン作りのベンチタイムの方法
ベンチタイムの方法をご紹介します。
ベンチタイムはパン生地を分割して丸めた後に常温でパン生地を置いておけばよいのですが、ただ放っておくだけでは乾燥してしまいますよ。
ベンチタイムでパンがカピカピになったんで水に漬けました~!
乾燥ワカメじゃないんだからダメですよ
次の方法ならパン生地を乾燥させずにベンチタイムをとれますよ。
ベンチタイムの方法は次の通りです。
板の上にパン生地を乗せビニールをかぶせる
パン作りのベンチタイムの方法の一番目として、板の上にパン生地を乗せてビニール袋をかぶせるやり方があります。
分割し丸めたパン生地を板の上に乗せベンチタイムをとります
パン生地が乾燥しないようにすっぽりと大きなビニール袋ですっぽりと覆います。
ビニールがパンに触れるとパン生地が傷ついてしまうのでふんわりと空気を入れてね
パン生地をタッパーや番重の中に入れる
パン作りのベンチタイムの方法の二番目として、パン生地をタッパーや番重の中に入れるやり方があります。
番重や大きいタッパーがありましたら、丸めたパン生地を入れます。
タッパーを使うときはしっかりを蓋をして乾燥しないようにしましょう。
ちなみに私は教室の時は何十個もパンを作るので、番重を使っています。
パンマットの上にパン生地を乗せる
パン作りのベンチタイムの方法の三番目として、パンマットの上にパン生地を乗せるやり方もあります。
パンマットの上に分割・丸め後のパン生地を間隔を取って並べます。
パンマットをふんわりとパンにかけます。
乾燥を防ぐために、固く絞った濡れふきんをパンマットの上にかぶせます。
パンに直接濡れふきんをかけるとベタついちゃいますよ
バゲットのようなハード系のパンはパンマットに湿気を吸わせたいのでこの方法が良いですが、湿気が多くなりすぎないように濡れふきんは不要です。
パン作りのベンチタイムの時間と温度
ベンチタイムの時間と温度の目安は次の通りです。
- 時間:小型パン10~15分
大型パン15~20分 - 温度:室温
ただし、夏と冬は調整が必要です。
寒いときは暖かい場所の置くかあるいは、ベンチタイムの時間を長くとります。
逆に暑いときは涼しい場所に置くかあるいは、ベンチタイムの時間を短くしましょう。
またこの時間と温度はあくまでも目安です。
パン生地のこね上げ温度や気温・湿度によっても状態が変わってくるので、パン生地の状態でベンチタイムの時間は変動します。
したがって、時間で機械的に区切るのではなくパンの状態をしっかり見極めることが大切です。
パン作りのベンチタイム終了の見極め
ベンチタイムを終わらせて成形に進むかどうかの見極めは、パンの状態で判断して行います。
時間はある程度の目安にはなりますが、ベンチタイムの間もパンは徐々に発酵しているので必ずしも毎回同じとは限りません。
時間だけで見極めできると簡単なのに・・・
ベンチタイム見極めの基準は次の2つです
見た目で見極める
パン作りのベンチタイム終了の見極めの一つ目の方法は見た目で見極める方法です。
パンがベンチタイムで緩んでくると見た目が変わってきます。
ベンチタイムを終えたパンは真上から見ると一回り大きくなっています。
また真横からみると、腰高に張っていたパン生地が少しなだらかなカーブになります。
触って見極める
パン作りのベンチタイム終了の見極めの二つ目の方法は触って見極める方法です。
ベンチタイムが終わったと思われる頃にパン生地を指の跡でそっと押してみてください。
指の跡が残れば、生地がしっかり緩んでいる状態でベンチタイム終了です。
指の跡が消えてしまう時はまだ早いんですね!
生地が緩んでいなければ反発する力が残っていて指の跡が消えてしまいます。
ベンチタイム終了の見極めは、指の跡を確認しましょう。
パン作りベンチタイムの注意事項
ベンチタイムは適切にされるどうかによって成形の出来不出来が左右される重要な工程です。
そのためにこのベンチタイムで注意しなければいけないことがあります。
ベンチタイムの注意事項は次の通りです。
パン生地を置く間隔を詰めすぎない
パン作りベンチタイムの注意事項の一つ目は、パン生地とパン生地の間隔を詰めすぎないようにすることです。
ベンチタイムの間もパン生地は発酵を続けているので、酵母の働きでパン生地が一回り大きくなります。
間隔を詰めすぎて何個もくっついちゃいました~
くっついたパンを離そうとするとパン生地の表面に傷がついて成形が上手にできません。
ベンチタイムの時はパンとパンの間隔を詰めすぎないようにします。
パン生地を乾燥させない
パン作りベンチタイムの注意事項の二つ目は、パン生地を乾燥させないことです。
ベンチタイムでパンが乾燥するとパンの表面に膜が張ったようになり、その膜のためにその後の成形が上手くいかなくなります。
エアコンの風が当たるところは要注意です
パン作りは焼成以外の工程で乾燥させてはいけませんが、とくにこのベンチタイムは注意が必要です。
丸めた順番を忘れない
パン作りベンチタイムの注意事項の三つ目は、成形のために丸めた順番を忘れないようにすることです。
パンが複数あるときは、一番目に丸めた生地と最後に丸めた生地では生地の緩み具合に差が出ます。
最初に丸めた生地から成形するようにしてます!
でも時々どれが一番目か忘れちゃいます
そんな時は、パン生地を置く順番のルールを決めましょう。
左上から右に向かって置いていく、と決めるのも良いですね。
ベンチタイムが終わったら成形をしましょう。
ベンチタイムを適切に取りましょう
パンを作っていると早く焼き上げたい気持ちからベンチタイムをおろそかにしがちです。
ベンチタイムは多くのパンで求められる工程で、とても重要な役割があります。
ベンチタイムを忘れた時、出来が悪いパンになりました
ベンチタイムを省くと成形が非常にしずらくなってしまうのです。
それでも無理やり進めると、生地が傷んで見た目も美しくない、そして膨らみにくいパンになってしまいます。
それは当然味にも響いてくるのです。
やりやすい方法を選んで、ベンチタイムをしっかりとりましょう。
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