パンを冷蔵発酵させて焼いたときに膨らませる方法

こちらの記事では冷蔵発酵でもパンを膨らませて焼き上げる方法をご紹介します。

パン作りで冷蔵発酵をしてパンを焼くと膨らまない・・・よく耳にするお悩みです。

間違った方法で冷蔵発酵をしてパンを焼くと、あまり膨らまない状態になりがちです。

実は私もその失敗したことあります

まりな先生
まりな先生

けれど、正しい冷蔵発酵の方法でコツをおさえて作れば、フワフワに膨らんだパンを焼けるんです。

パン作り歴27年、パン教室を主宰して17年の講師の私が冷蔵発酵でもパンを膨らませて焼く方法についてお伝えします。

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目次

冷蔵発酵でもパンを膨らませて焼く方法

冷蔵発酵で膨らむパン

まず冷蔵発酵をするときのこね方ですが、しっかりこねなくても大丈夫ですよ。

YUKAさん
YUKAさん

グルテンチェックでパン生地が切れてもいいんですか?

はい大丈夫です。

パン生地を12時間くらい寝かせておくだけで自然とグルテンができてきます。

特にハード系パンはグルテンをあまり必要としないので軽くこねれば十分です。

冷蔵発酵で膨らむパンを作るときは、パン生地ができ上がったあとの工程は次のような方法でおこないます。

冷蔵発酵でフワフワに膨らむパンを焼く方法は次の通りです。

一次発酵をする

パンつくり 一次発酵をタッパーのなかでしている様子

パン生地を作ったら、乾燥を防ぐためにタッパーに入れてしっかりをします。

乾燥が気になるようでしたら、パン生地の表面をラップで覆いましょう。

そして冷蔵庫に入れる前に常温で30~60分、一次発酵をしてください。

1.5倍くらいの大きさに膨らむまでが目安です

まりな先生
まりな先生

 一次発酵の時間の幅があるのは、イーストの量や配合によって発酵のスピードが違うためです。

一次発酵の方法の詳細はこちらの記事をご覧ください。

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パンチをする

パン作り パンチをしているところ

一次発酵を終えたあと、一度パンチをします。

静かに生地を取り出して、折りたたみながらガスを抜くことがパンチです。

まりな先生
まりな先生

パンチを終えたパン生地は閉じ目を下にしてタッパーに入れます。

冷蔵庫の中は乾燥しやすいので必ずタッパーの蓋をしてください。

パンチの方法はこちらに詳細をご紹介しています。

冷蔵庫に入れる

パン作り パンチを終えてタッパーに戻し入れたところ

パン生地を入れたタッパーは冷蔵庫に入れましょう。

YUKAさん
YUKAさん

野菜室でもいいですか?

冷蔵室の適正温度は2℃から5℃、野菜室は3℃から7℃です。

イーストが発酵を止めるのは5℃未満ですので、野菜室の7℃ではちょっと温度が高く発酵が止まりません。

発酵を止めてパン生地を保管するためには冷蔵室が良いですね。

でも野菜室の方が良い場合もありますよ

まりな先生
まりな先生

それは常温で30~60分間一次発酵する時間を取れなかった時です。

冷蔵室より温度の高い野菜室に入れておくと、ゆっくりと1.5倍になるので一次発酵をしたのと同じ効果が得られます。

冷蔵発酵をする

パン作り 一次発酵をタッパーの中でしているところ

次に、冷蔵室に入れたパン生地を冷蔵発酵をさせます。

冷蔵庫の中でも少しずつ冷蔵発酵するんです

まりな先生
まりな先生

このときの時間の目安は次の通りです。

冷蔵庫に入れている時間パンの仕上がりの状態
0.5~6時間小麦粉の熟成の旨味は出ないけれどパンはできる
6~12時間一番美味しくできる。小麦粉が熟成してパンが美味しくなるには6時間以上かかる
12~18時間パンが美味しくできる限界の時間。

冷蔵発酵は、18時間以上すると酸化が進み膨らみにくくなってきますので18時間以上するのはやめましょう。

このように冷蔵発酵の時間には幅があります。

なぜなら冷蔵発酵の本来の目的は冷蔵庫で発酵することではなく、パン生地を冷蔵庫に保管して発酵を止めて時間を調整することだからです。

冷蔵発酵はパン職人さんの労働条件改善のために作り出された製法なんですよ

まりな先生
まりな先生

冷蔵発酵を採用することで、パン職人さんが早朝3時4時に出勤せずにすんだり復温の間に他の作業ができる等のメリットがあると言われています。

また、冷蔵庫で長時間保管すると小麦粉が熟成され旨味が生じて美味しくなるという効果もあるのです。

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冷蔵庫から出して分割・丸めをする

パン作り 分割をしているところ

次に、冷蔵庫から出したパン生地を分割して丸めます。

分割はスケッパーというパンを切る専門の道具を使って適切な大きさに切ります。

そして分割したパン生地はパン生地の表面を適度に張らせるように丸めましょう。

分割丸めの方法は通常通りですので、詳細はこちら↓をご覧ください。

ベンチタイムのときに復温をする

パン作り ベンチタイムを番重のなかでしているところ

分割して丸めたパン生地は、大きいタッパーなどに入れて常温に置いてベンチタイムを取ります。

ベンチタイムの時間を長くとってパン生地の温度を20℃前後に戻してください。

おおむね1~2時間はかかると思います。

これが「復温」です

まりな先生
まりな先生

ちなみに復温は成形する直前までにすればどの段階でしても良いので、分割をする前にしても良いのです。

ただそうなるとパン生地が大きいままで温度が上がりにくいため、分割後復温をおすすめします。

パン作り パン生地の温度を計っているところ

20℃前後に復温できたかどうかは必ず温度計で計って確認をしてくださいね。

ベンチタイムの方法はこちらの記事にご紹介しています。

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成形以降の工程に入る

パン作り 成形をしているところ

成形以降の工程は通常のパン作りと同じ流れになります。

成形の詳細はこちら↓の記事をご覧ください。

冷蔵発酵でパンを膨らませるコツ

冷蔵発酵したパン生地を焼いたときに膨らませるコツは3つあります。

冷蔵発酵でも膨らんだパンを焼くコツは次の通りです。

パンチ後、パン生地をすぐに冷やす

パン作り パンチを終えてタッパーに戻しいれたところ

パンは一次発酵をしてパンチを終えたらすぐに冷蔵庫に入れて下さい。

パン生地を冷蔵庫に入れてもパンはすぐには冷えず、ある程度の時間をかけて5℃くらいに下がってから発酵が止まります。

その間パンはジワジワと発酵をし続けているので、冷蔵庫に入れるタイミングが遅いと発酵はどんどん進み過発酵になってしまうのです。

過発酵になったパンは焼いたときあまり膨らみませんよ

まりな先生
まりな先生

冷蔵発酵の時はパンチを終えたらすぐに冷蔵庫に入れましょう。

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復温の方法① 冷蔵庫から出してタッパーごと発酵器に入れて復温する

パン作り タッパーの中で一次発酵をしているところ

復温は、パン生地の外側と内側の温度差を広げないために本来は常温に置いてじっくりと温度を上げていきます。

けれど、急ぐ場合は冷蔵庫から出してタッパーにいれたまま発酵器オーブン・レンジの発酵機能の中に入れてもOKですよ。

復温の方法② ベンチタイムの時に復温する

パン作り 大きいタッパーの中でベンチタイムをとているところ

また復温は冷蔵庫から出して成形するまでの間のどのタイミングでしても良いと言われています。

最終的に成形をするまでに20℃前後にパン生地の温度を戻せばよいのです。

分割してパン生地を小さくした方が復温に必要な時間が短いので、私は、分割丸め後のベンチタイムの時にタッパーや番重に入れて復温をするようにしています。

冷蔵発酵でもフワフワのパンを焼きましょう

冷蔵発酵だと焼いたときにパンは膨らまない、というお悩みをよく聞きます。

確かに、冷蔵発酵をしてフワフワなパンを焼くには「しっかり復温する」というポイントがあり、それをクリアしなければなりません。

が、そこを押さえれば冷蔵発酵でも膨らんだパンを焼くことが可能です。

冷蔵発酵したパンは小麦の旨味があって美味しいですよ

まりな先生
まりな先生

冷蔵発酵の利点を生かして美味しいパンを焼きましょう。

冷蔵発酵が終わったら焼成へと進んでくださいね。

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